実の親の元で暮らせない子どもを預かり育てる“養育里親ママ” 血のつながりを超えてかわいがった里子との別れも経験…「子どもたちの幸せのために、悲しんでばかりはいられない」【ママドキュ】
子どもたちそれぞれが身支度を整えたら、午前8時50分、幼稚園の見送りへ。
もともと保育士として働いていた、いくみさん。実の息子が高校生になり、子育てが落ち着いた3年前に養育里親を始めました。
「虐待のニュースが心にひっかかっていて『なんでこんなことする人がいるんだろう
』と思い、(里親に関する)CMや新聞広告を立て続けに見て『養育里親だったら社会に貢献できるし、保育士資格も活かせる』と思ったのがきっかけ」と話します。
養育里親は里子の生活にかかるお金が国と自治体から支給されていて、里親の負担がなくても育てられるような仕組みになっているのだそう。
洋服類は支給されたお金の中でやりくりしています。
自宅でギター教室を営みながら音楽イベントのスタッフとしても働いている夫・ようすけさんは、いくみさんの思いに寄り添ってきました。
「子どものね、虐待の話にも漠然と関心があったので、(児童相談所)に話を聞きに行ったのがきっかけ」と話してくれました。
「(3年間で預かった里子は)兄弟も含めたら11人ぐらい。そういう境遇の子たちが多いみたいで、(里親の)研修が終わって、登録が決まりましたっていう電話の時に『さっそく明日からきょうだいのお子さんお願いできますか?』って言われて、(子どもたちが)待ってる状態なんだとびっくりした」と話します。
「遅刻です…」と言いながらお昼過ぎに起きてきたのは、専門学校に通う長男のゆいきさん。
両親が自分をのびのびと育ててくれたように、里親の活動には口を出さず応援してくれているんだそう。
息子が無事に起きたのを見届けて、勤め先へと出発です。
マンションの一角を利用した児童発達支援施設。放課後の子どもたちが勉強や思い思いの遊びをしに訪れます。
保育士時代から15年以上、たくさんの子どもの成長を見守ってきた経験が、今に生きています。























