【知床遊覧船沈没事故】「私には罪が成立するかわかりません」運航会社・桂田社長の裁判始まる…争点は"事故を予見できたか" 乗客家族「できる限り一番重い刑罰を」<釧路地裁>
一方、乗客とその家族についての思いも語りました。
「この度事故を起こしたことについて心よりご冥福をお祈りいたします。また、ご家族ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます」(桂田被告)
桂田被告は事故直後、出航の判断を船長と決めたと話しました。
「海が荒れるようであれば引き返す条件付き運航ということを船長と打ち合わせ当時の出航を決めました」(当時の会見)
その船長も死亡しています。
検察側はどのように予見可能性を証明するのか。
専門家は難しい裁判になると話します。
「直接操縦していたわけではない人の責任を問わないといけないので、運航管理者・安全統括管理者としての業務をしっかりやっていたかというところになる」(神戸大学 若林伸和 教授)
12日の裁判で検察側は、当日は会社の運航基準を上回る風や波が予想されていた、沈没するおそれがあったことを予見できたのに、船長に中止などの指示をしなかったと指摘しました。
一方の弁護側は事故の前から甲板のハッチが壊れており、そこから水が入って沈没した、こうした機能不全に対する予見可能性はなかったなどと主張しました。
息子が船に乗っていた父親。
桂田被告の言葉を法廷で聞き、こう感じました。
「船体の不具合を知らなかったから自分は悪くないんだ、そんな主張が通るわけがない。すごく聞いていて怒りがこみ上げてきた」(凛くんの父親)
凛くんが乗った船はなぜ冷たい海に沈んだのか。
責任を問う裁判が始まりました。




















