「ブラックアウトの可能性ゼロではない」相次ぐ地震で頭をよぎる“胆振東部地震の大停電”の記憶…北海道電力が語る電力供給の安全性と、大停電の教訓から学んだ「最新の防止策」とは
厚真町で最大震度7を観測し道内の約295万世帯でブラックアウトが発生しました。
この大規模な停電は、厚真町にある苫東厚真発電所の停止が引き金でした。
実は今回、12月8日に起きた地震発生後、この苫東厚真発電所の2号機が停止していました。その後、約5時間後に発電を再開しています。
停止した原因については、地震の揺れで2号機のボイラーの中についていた灰が落下し、燃焼状態が不安定になったということです。
幸い今回は、停電は起きませんでした。
さらに、他にも地震による影響は広がっています。
これは「北本連系線」という、本州と道内で電力を融通し合う送電線です。
送電線は全部で3本ありますが、そのうちの2本の送電線が8日の地震により停止。現時点で復旧のめどは立っていません。
胆振東部地震が発生した当時、この送電線は全部で2本でした。その際に2本とも停止してしまったことを受け、その後1本追加し、3本になっていましたが、そのうちの2本が再び停止してしまったということなんです。
今後、地震によるブラックアウトが起こる可能性があるのか、北海道電力に話を聞いてみると―
「(連鎖的に発電所が停止した場合、)ブラックアウトが起こる可能性はゼロとは言えない」という回答でした。
ただ、胆振東部地震の経験を踏まえ、北海道電力では、高速で供給バランスを整えるシステムを構築し、ブラックアウトの発生を最大限抑えるよう備えているということでした。
ブラックアウトの教訓が活かされている現状に、ひとまず安心できそうです。




















